寒い季節になるとインフルエンザの予防接種を考える人が多いかと思います。
もちろん予防ができればそれに越したことはないのですが、できれば今流行の型を理解して、適切な対処法を身に着けておきたいところ!
ということで、今回は2018年に流行すると予想されるインフルエンザの型と、その対処法や予防方法などを紹介していきたいと思います!
予防接種で完全に予防できる?
インフルエンザの季節になると「予防接種しても効かないのではないか?」という不安の声が挙がりますね。
確かに、完全にウイルスを防ぐ効果は残念ながらありません。
しかし、インフルエンザワクチンの一番の効果はインフルエンザによる重症化を抑えることです。
インフルエンザによる重症化とは何か、まずは簡単に紹介します!
インフルエンザは発症すると普通は1週間程度で治ってしまいますが、時々肺炎や脳症などの重い合併症が起こり、入院し治療が必要となったり亡くなるケースもあります。
持病がある方や、高齢者は特にインフルエンザによる重症化になる高い可能性を秘めています。
65歳以上の高齢者福祉施設に入所されている高齢者のデータで、このような研究結果が出ています。
ワクチンによる予防接種をすることで、34~55%のインフルエンザの発症を阻止し、82%の死亡を阻止したという効果がありました!
ですので、民間療法などを参考なされる前に、とりあえずはインフルエンザの予防接種を受けておくと重症化をある程度防げるため安心ですね!
2018年に流行する型は何?
まず、インフルエンザは国や地域によって流行するウイルスや症状も異なります。
日本国内の近年の季節性インフルは4つで、ウイルスは大きくわけて3種類あります。
主なウイルスはA型・B型・C型の3つで、大きな流行の原因となるのはA型とB型です。
現在日本国内で流行しているものは、
- A型のH1N1 亜型
- A型のH3N2 亜型
- B型の山形系統
- B型のビクトリア系統
の4つです。
厚生労働省のホームページ「平成29年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」には、
季節性インフルエンザのウイルスには、A(H1N1)亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザと同じ亜型)、A(H3N2)亜型(いわゆる香港型と同じ亜型)、2系統のB型の4つの種類があり、いずれも流行の可能性があります。流行しやすい年齢層はウイルスの型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。
と、あります。
最近は特に新たなインフルエンザウイルスが発見されたという情報はありません。
ですが、上記で紹介した今まで流行した型それぞれに気をつけなくてはなりません。
次の章では型別の症状や対策方法をまとめてみましたので、ぜひ参考にどうぞ!
気をつけたい症状や対策方法まとめ
「これってインフルエンザ?それとも風邪?」
判断がつかずに、怖いなと感じたことはございませんか。
まず第一には素人判断はせずに病院に!ということです。
この記事はあくまで「判断基準」「予防」として役立てて頂きたいため、対策方法などは簡単な紹介で留めています。
型によって症状などは変わってくるため、少しでもおかしいなと感じたらまずは病院で診察をしてもらってくださいね。
とは言え「病院へ行きましょう!」で終わらせては意味がありませんので、各型の症状の特徴などを紹介します!
大体の予想は立てられるかと思いますので、参考としてご確認ください。
A型インフルエンザの特徴
風邪には軽度の全身症状がありますが、A型インフルエンザは全身症状が強めに出ます。
風邪やA型インフルは症状が出てから1週間程度で通常は治りますから、そのあとも全身症状がある場合は他のご病気かもしれません。
風邪とA型インフルエンザの症状の違いは「全身症状」が強いか弱いかです。
普通の風邪は鼻水やくしゃみが出たり喉が痛かったり…などが中心ですが、全身症状があまりでません。
A型インフルエンザによる全身症状というのは、関節痛・筋肉痛・体全体の倦怠感・悪寒などがあります。
A型インフルエンザには潜伏期間があり、短い場合は1日間、長い場合は3日間です。
潜伏期間には症状は出てきませんが、発症初日に38度以上の高熱が出ます。
他には頭痛、また風邪と同じ症状である喉の痛み、鼻水、咳などが出ます。
「高熱で体の節々が痛い、その痛みが強いな」と感じた場合は、A型インフルエンザかもしれませんね。
B型インフルエンザの特徴
B型インフルエンザの流行期は、A型インフルエンザの流行期が終わった直後の2月から3月にかけてということですので、気が休まる暇がありませんね。
A型は高熱が出ますが、B型は微熱程度の場合が多いですから、インフルエンザにかかったという自覚することが出来ないまま過ごしてしまいがちです。
症状は、ノロウイルスと間違えられやすく、嘔吐、下痢、吐き気など消化器官に現れます。
A型よりも長引きやすいという、厄介な特長を持ちます。あーいやだ。
予防について
インフルエンザに限った話ではないのですが、病気については予防をすることが一番ですね。
インフルエンザが流行する季節に外出する際は、なるべくマスクを身に着けましょう!
不織布マスクは使い捨てです。
布マスクやガーゼマスクは洗って再利用もできるかもしれませんが、不織布マスクは1回使ったら捨てましょう!
インフルエンザ対策のマスク選びはガーゼマスクよりも不織布マスクです。
自分と周囲の人を守るために不織布マスクをその都度、使っては捨て使っては捨て…をくりかえしましょう!
また、予防策として水分を充分に補給しましょう!
のどが乾燥すると粘膜の防御機能が弱まり、インフルエンザにかかりやすくなります。
その他にも日頃から免疫力をあげるために栄養たっぷりな食事、睡眠をよくとることなど日常的な予防を行いましょう。
インフルエンザが流行をはじめたら、たくさん人のいる場所は出来るだけ避けるようにしたいですね。
やむを得ず必要な場合は上記で紹介した不織布マスクを付けることである程度予防はできます。
帰宅したら手洗いうがいは忘れずに!
インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果がありますよ!
ほか、細かい点で言うと室温を20-22度、湿度を50-60%くらいに保つようにするとインフルエンザウイルスの生存率はぐんと下がります!
予防接種はいつから?
繰り返しになりますが、インフルエンザの感染時期は国や地域によって違いがあります。
日本国内では12月から4月に流行し、ピークは1月末から3月上旬です。
インフルエンザワクチンの予防接種は、12月~1月上旬に受けるのが良いとされています。
しかし、2017年はA型のH3N2ワクチンの製造開始が遅れています。
ワクチンは12月中旬以降に供給される予定で、ワクチン自体の全体量は心配ないようです。
昨シーズンの推計使用量は2642万本でした。
今シーズンの供給予定量は2634万本です。
少し去年より少ないのではないかと心配されている方もおられると思いますが、いくつかの対策をされていますので、大丈夫なようです。
医師の判断により予防接種が2回必要な場合がありますが、13歳以上の健康な方は通常1回の予防接種で充分です。
咳エチケットと同じように、より多くの人が予防接種の機会が得られるように気をつけたいですね!
まとめ
季節性インフルエンザは日本国内で現在4種あり、A型とB型とでは流行期と症状に違いがあります。
インフルエンザの予防としては水分補給、食事、睡眠をしっかりと取り、手洗いやうがいをこまめに行いましょう!
また、疑わしい症状が出たらまずは病院に相談し診察を受けるのが一番です。
インフルエンザウイルスについては、古い記事が現在には合わないということがよく起こります。
古い記事を読まれる時は新しい記事との比較検討をしてくださいね!