女の子の健やかな成長を願う雛祭り。それには雛人形は欠かせませんね。
男雛、女雛を基本とした人形達にはそれぞれ意味があるのはご存じでしょうか?
何となく聞いた覚えがあると言う方も、そうでない方もいらっしゃるかと存じます。
子どもに聞かれたときに、さっと人形の意味を答えられると胸を張れますよね!
ということで、今回は子どもにも分かりやすい雛人形の種類や意味の解説などを紹介していきたいと思います!
雛人形にはどんな種類がある?
まずは雛人形にどのような種類があるのかについて紹介していきます!
☆実際に飾る場合の詳しい位置は以下の記事でも紹介しています!
女雛
煌びやかな衣装に身を包んだ女性の人形です。
最上段向かって右側に飾ります。
男雛
ぴしっとした礼服に袖を通した男性の人形です。
最上段向かって左側に飾ります。
三人官女
おそろいの衣装の女性達の人形です。
2段目に座っている者が中心、出ている方の足が外側に向くように飾ります。
※一人の場合もあります。
五人囃子
5人の少年達の人形です。
3段目に向かって左から太鼓、大皮太鼓、小包、笛、謡い手となるように飾ります。
右大臣
矢筒を背負った人形の内、若い、もしくは着物の色が明るい方。
4段目向かって左に飾ります。
左大臣
矢筒を背負った人形の内、老人、もしくは着物の色が黒っぽい方。
4段目向かって右に飾ります。
仕丁(してい)
男性の人形です。
下段に飾る人形で、並び順は手を上げている人形がそれぞれ上げている方の手の両脇に、どちらも上げていない人形が中心です。
各雛人形の意味や由来まとめ!
雛人形は昔の宮中の結婚式の様子を模した人形飾りです。
そのそれぞれに意味や役割があります。
女雛
花嫁で結婚式の主役です。
お姫様、と言った方が解りやすいかもしれません。
ひな祭りでお祝いする女の子の象徴でもあります。
男雛
花婿で女雛同様、結婚式の主役です。王様です。
雛祭りでお祝いする女の子の、未来の旦那様の象徴でもあります。
三人官女
花嫁おつきの女官の中でもエリート。
歌読み、漢文、舞のたしなみがあります。
真ん中のおはぐろをして眉のない女官は年長者でベテランです。
結婚式の出席者にお酒をふるまう役割を担っています。
五人囃子
成人前の貴族のご子息から成る楽団。
王様とお姫様の結婚式を演奏で盛り上げる役割を担っています。
右大臣・左大臣
花婿お付きの男性です。
護衛、相談役を普段は担っていますが、ここでは護衛役を担っています。
若いのが右大臣、おじいさんの方がベテランの左大臣です。
仕丁(してい)
宮中の使用人達です。
宮中の掃除や外出の準備をしています。
雛あられや菱餅の意味は?
雛祭りに備える雛あられ、菱餅。
綺麗ですが一体どういう意味を持つのか気になりますよね!
雛あられも菱餅もどちらも縁起物で、女の子の健やかな成長を願うためのものです。
菱餅
菱餅がひし形なのは陰陽道で女性を表す正方形、菱形をかたどったものという説、正月に宮廷に収められた餅が原型だという説など諸説あります。
元々2色の丸い餅だったものが菱形になったのは江戸時代以降で、そこから三色になったのは明治以降と言われています。
それどれの色にも意味があり、
- 紅はももの花を表し、魔除けの意味(着色には解毒作用のあるクチナシ)
- 白は、白い雪の意味(長寿の薬とされたヒシの実を使用)
- 緑は、長寿・健康・草萌ゆる大地の意味(目が良くなる作用のあるよもぎ、もしくは母子草を使用。香りを楽しみたいならヨモギ、発色をきれいにしたいなら母子草を使用)
三色合わせて春の近い季節に緑が芽吹き、雪の残る大地に桃の花が芽吹く事を現しています。
使用している食材には魔除けの意味のあるもの、長寿を願うものなどがあり、娘の健やかな成長を願って作られるものだという事が解りますね。
近代では菜の花、月を表す黄色、太陽を表す橙が加えられることもあるようです。
雛あられ
淡い色彩がかわいらしい雛あられは、菱餅を砕いたものが始まりです。
雛人形を持ってお雛様を外に連れ出す「ひなの国見せ」という行事に持参したものです。
こちらの持つ意味は菱餅のものとは違い、また、3色か4色かによっても意味が変わってきます。
まず3色の場合、
- 紅は生命のエネルギー(血、心臓)
- 白は大地のエネルギー(雪の積もった大地)
- 緑は木々のエネルギー(芽吹き)
を、表します。
自然のエネルギーを取り込んで「1年を健康で過ごせる事を願う」という意味になります。
これに黄色が加わるって4色になるとそれぞれ、
- 緑が春
- 紅が夏
- 黄が秋
- 白が冬
を、意味します。
これを食べる事によって「春夏秋冬の1年の幸せを願う」という意味に変わります。
まとめ
ここまでで雛人形と、それに供える雛あられ、菱餅の意味についてまとめました!
女の子の幸せな結婚を願う雛人形も、一年の健康や幸せを願う意味が込められたお菓子も、雛祭りには欠かせないものですね。
この記事が皆様のお役に立てたら幸いです。
☆実際に飾る場合の詳しい位置は以下の記事でも紹介しています!