結婚式の招待状を受け取った経験がある方は、ご存じかと思われますが、招待状は、結婚式について簡潔にかつ丁寧な文章が、礼儀作法とともに、まとめられているものです。
招待状に返信するだけでも、マナーがあっているか調べてしまうことを考えると、招待状を送る側は、もっと大変なイメージになってしまいます。
そこで今回は、そんな大変そうなイメージの、結婚式の招待状の文章例を、まとめてご紹介したいと思います。
招待状にはどんなことを書けば良い?
まずは、どのようなことを書くのか、結婚式の招待状に必要となる、基本的な項目と注意点を、ピックアップしてみました。
招待状の項目
・頭語と結語:招待状の最初と最後の挨拶。
・時候の挨拶:季節や天候を交えた挨拶。
・招待内容:招待状の本文。
・差出日:招待状を投函、もしくは手渡しする日付。
・差出人:結婚式主催者の氏名。
・日時と場所:結婚式の日時と会場名や住所。
・返信の締切日:招待状の返事の締切日。
招待状の注意点
・上記でご紹介した『項目』を記載すること。
・「切れる」「再び」「破れる」「いろいろ」などをはじめとした、『忌み言葉』を使わない。
・「終止符を打つ」イメージのため、縁起が悪いとされる『句読点』も使わない。
以上の点をふまえて、次章では、結婚式の招待状の文例をご紹介いたします。
結婚式への招待状の文例まとめ
この章では、招待状の基本文例をベースに、前章よりも、さらに詳しい項目の文面とポイントを、まとめてみました。
基本の文例まとめ
頭語の例
謹啓
ポイント:「拝啓」よりも、さらに丁寧である「謹啓」が使用されることがあります。
時候の挨拶の文例
紅葉の候
ポイント:招待状の時候の挨拶では、「〇〇の候」が、使われることが多いようです。
招待内容の文例
皆様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては 日頃お世話になっている皆様にお集まりいただき
ささやかな披露宴を催したいと存じます
ご多用中 誠に恐縮ではございますが
ご出席賜りますよう お願い申し上げます
ポイント:招待状の中で一番長い文章を記載する項目です。『忌み言葉』や『句読点』に注意しましょう。
結語の例
謹白
ポイント:頭語と同じく、「敬具」よりも、「謹白」など、より丁寧な結語が使われます。
差出日の例
令和〇年〇月吉日
ポイント:『大安』や『友引』などの、縁起が良いとされている『吉日』の日付に合わせます。
差出人の例
新郎氏名
新婦氏名
ポイント:近年では、新郎新婦の氏名を記載することが多いですが、『両家の親』の氏名を、記載する場合もあります。
日時と場所の例
結婚式当日の日付
受付の時間
挙式の時間
披露宴の時間
会場名
会場の住所
会場の電話番号
ポイント:挙式から参列をお願いしたいゲストには、招待状とともに、その旨の『付箋』を添えるのが、一般的です。
返信の締切日の文例
誠にお手数ながら 同封の葉書にて ご都合のほどを〇月〇日迄に頂ければ幸いに存じます
ポイント:結婚式当日の約1か月前を締切日とし、差出日と同じく『吉日』に設定します。
以上が、招待状の基本文例です。
基本のため、大概の結婚式の招待状に使用できますが、次章では、基本から一歩進み、コロナ禍対策の説明を含めた文例を、テンプレート形式にしてご紹介いたします。
招待状の文例テンプレート
結婚式の様式に合わせた3つの文例を、コピペで簡単に使うことができるテンプレート形式で、ご紹介したいと思います。
人前式の文例
謹啓 〇〇の候
皆様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては 日頃お世話になっている皆様に立会人となって見届けていただきたく
挙式は 人前結婚式を行いたく存じます
ご多用中 誠に恐縮ではございますが
ご出席賜りますよう お願い申し上げます
謹白
令和〇年〇月吉日
○○ ○○(新郎氏名)
○○ 〇〇(新婦氏名)
日時 令和〇年〇月〇日(〇曜日)
受付 午前〇時〇分
挙式 午前〇時〇分
披露宴 午後〇時〇分
場所 〇〇〇〇
住所 ○○○○〇
電話 ○〇○〇〇
誠にお手数ながら 同封の葉書にて ご都合のほどを〇月〇日迄に頂ければ幸いに存じます
家族婚の文例
謹啓 〇〇の候
皆様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては 親しい皆様の末永いお力添えを賜りたく
心ばかりではございますが 披露宴を催したく存じます
ご多用中 誠に恐縮ではございますが
ご来臨の栄を賜りたく ご案内申し上げます
謹白
令和〇年〇月吉日
○○ ○○(新郎氏名)
○○ 〇〇(新婦氏名)
日時 令和〇年〇月〇日(〇曜日)
受付 午前〇時〇分
挙式 午前〇時〇分
披露宴 午後〇時〇分
場所 〇〇〇〇
住所 ○○○○〇
電話 ○〇○〇〇
誠にお手数ながら 同封の葉書にて ご都合のほどを〇月〇日迄に頂ければ幸いに存じます
コロナ対策の文面を交えた結婚式の文例
謹啓 〇〇の候
皆様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては 日頃お世話になっている皆様にお集まりいただき
ささやかな披露宴を催したいと存じます
なお 未だ新型コロナウイルスの収束が見えない中
ご出席にあたり ご心配や不安もおありと拝察しております
当日は 十分な衛生対策を行うことはもちろんのことながら
状況の変化に伴う延期等も想定しております
ご多用中 誠に恐縮ではございますが
ご出席賜りますよう 謹んでお願い申し上げます
謹白
令和〇年〇月吉日
○○ ○○(新郎氏名)
○○ 〇〇(新婦氏名)
日時 令和〇年〇月〇日(〇曜日)
受付 午前〇時〇分
挙式 午前〇時〇分
披露宴 午後〇時〇分
場所 〇〇〇〇
住所 ○○○○〇
電話 ○〇○〇〇
誠にお手数ながら 同封の葉書にて ご都合のほどを〇月〇日迄に頂ければ幸いに存じます
また 延期等のご連絡は 個別にご連絡申し上げる予定です
まとめ
どのような結婚式の形式でも、招待状を用意し、丁寧な文章を添えることが大切です。
特に、収束の目途が見えないコロナ禍の中で、直接お祝いをしたいと考えてくれるゲストに対してのマナーなので、なおさら重要です。
今回ご紹介した定型と注意点を守りつつ、感謝の気持ちも添えて、招待状を用意してみてはいかがでしょうか。